- 農産情報
- 2025年9月15日 14:15
9月農産情報
《 国内の野菜 》
< 北海道 >
8月前半の平均気温は平年を大きく上回り、降水量と日照時間は平年並みとなりました。この影響により、農産物の生育は全般的に平年よりも早く進行しています。お盆を過ぎてからの気温は落ち着いたとはいえ、初夏から続いた猛暑と雨不足の影響により、大きく減産となった作物もあります。今後収穫が開始される作物も含め注視していく必要があります。
いんげん
予定通り8月初旬に収穫は終了。播種作業は多少遅れたものの順調に生育しておりましたが、6月下旬以降から高温と雨不足の影響で花落ちなども発生し生育が停滞したまま収穫を迎えております。そのため細く短い原料が多く、生産地によって異なりますが30%程度から最も深刻な地域では70%程度の大減産となっております。
えだまめ
現在収穫中、収穫は9月初旬に終了予定です。いんげんよりも高温に強いものの、最終的には作柄は例年並みもしくはやや不作となる見込みです。
昨今、枝豆の歩留まり(粒の少ない鞘を撥ねます)が上がっており、原料の豊作不作に拘わらずむき枝豆の確保が難しくなってきている状況です。
とうもろこし
高温と雨不足の影響で収穫時期は早まっています。枝豆同様収穫は9月初旬に終了予定です早生、中世品種はある程度想定通りの反収を推移しましたが、晩生種では未熟、腐れなどが発生し製品歩留まりが悪化しています。最終的な生産数量が出るまでは注意が必要です。
ばれいしょ
生育は平年よりやや早く進んでおります。収穫は9月からの予定ですが小玉傾向との情報もあり最終的な反収の確認が必要となります。
にんじん
生育は平年よりやや早く進んでおります。収穫は9月からの予定ですが、ばれいしょ同様原料が細い原料が多いとの情報もあり、最終的な反収の確認が必要となります。
< 九州 >
小松菜
現在気温が高すぎるため播種は9月中旬頃を予定しておりますが、台風の影響が懸念されます。9月中旬に播種できた場合収穫、生産は10月下旬頃になる見込みです。
ほうれん草
熊本では10月中旬頃に播種し12月上旬に収穫、生産を予定しております。
≪霧島市の新燃岳が6月下旬から断続的に噴火が続いている影響で、夏野菜が降灰の影響を受けております。 2011年の大噴火時には火山灰による日照不足や農作物への降灰被害が、宮崎県のほうれん草で起き深刻な原料不足になりました。今後はそのような事が再び起きないか懸念されます。≫
《 中国の野菜 》
< 山 東 省 >
今月青島地区の最低気温:24℃、最高気温:33℃、平均最低気温:26.7℃、平均最高気温:30.6℃。例年8月の平均温度は最低:24.2℃、最高:29.3℃でしたが、今月の平均温度は例年より高く、降水量は例年並みでした。
タマネギ
各社は貯蔵原料を使用しています。甘粛地区の収穫は開始されております。
作柄は例年並みです。原料価格は先月から変動はありません。
な す
山東省の収穫生産は続いています。作柄は例年並みです。
じゃがいも
河北省、内モンゴル原料は8月下旬から収穫開始予定。収穫のピークは9月上旬になる見込みです。雨の影響で収穫開始が例年より遅れております。
にんじん
東北地区では収穫が開始されております。作柄は例年並みです。原料価格は先月から上がっております。
ご ぼ う
山東省の収穫は継続中です。作柄は例年並みです。
お く ら
山東省及び河北省の収穫生産は続いています。作柄は例年並みです。
ピーマン
緑ピーマンの収穫生産は終了、大雨の影響で10~20%減産の見込みです。赤、黄ピーマンは8月上旬収穫生産開始、作柄は例年並みです。
冬 瓜
収穫生産は継続中です、作柄は例年並みです。
かぼちゃ
収穫生産は9月上旬開始予定、作柄は例年並みとなる見込みです。
<江蘇省・浙江省・黒龍江省>
浙江省では最高気温40度、最低気温24度と猛暑が続いております。
えだまめ
浙江産:収穫加工が終了し、高温の影響により40%程の、大幅減産となりました。
江蘇産:収穫、生産は生育自体は順調ですが、浙江産の減産の影響により、
原料価格は依然例年と比べ高くなっております。
とうもろこし
生育順調、収穫生産は開始されております。
グリンピース
収穫生産は終了しております。原料価格は安定しております。
れ ん こ ん
生育は順調です。9月上旬から収穫、生産を開始する予定です。
ピーマン
緑ピーマンの収穫生産は終了。現在は赤、黄ピーマンの収穫生産中。猛暑と雨が多いため最終的な作柄は確認中。
《 諸外国の野菜 》
< ベルギー >
ポ テ ト
春先の作付けが順調であったことから、例年より早い8月中旬から収穫開始しております。サイズ、収穫量、品質すべてにおいて良好が期待されています。
< ペルー >
アスパラガス
例年2nd クロップは8月下旬より収穫が開始されますが、低温の日が多かったため収穫、生産開始が遅れる見込みとなっております。また人件費の高騰により製品価格も上昇しております。価格改定が避けられない状況となっております。
< エクアドル >
ブロッコリー
天候は徐々に回復傾向にありますが、まだ日照不足の影響が感じられており、引き続き経過観測が必要な状況です。

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