- 農産情報
- 2025年8月14日 13:39
8月農産情報

《 国内の野菜 》
< 北海道 >
7月の平均気温は平年を大きく上回り、降水量は著しく少なく、日照時間は平年より多い状況が続いています。この影響により、農産物の生育は全般的に平年よりも早く進行しています。ただし、高温障害による減産が懸念されており、今後の気象状況に注意が必要です。
いんげん
主要生産地である十勝地方では高温および旱魃の影響を受け、特に南方が少雨傾向でした。その影響により実が太らず短いものが多く見られ、大幅な減産が見込まれます。反収については平年に比べ減少している畑もあり、中でも約40%減の畑も見受けられました。生産はまもなく終了予定です。
えだまめ
いんげんよりも高温に強いものの、同様の旱魃の影響により生育に影響が出ています。生産時期は平年より1週間ほど早く始まりそうです。昨今、枝豆の歩留まり(粒の少ない鞘を撥ねます)が上がっており、原料の豊作不作に拘わらずむき枝豆の確保が難しくなってきている状況です。
とうもろこし
道北地区は概ね順調でしたが、その他の地域(道南、十勝、オホーツクなど)は軒並み旱魃・高温の影響を受けています。高温障害の影響がどこまで出るかは未定ですが、一部立ち枯れの発生も見られ予断を許さない状況です。収穫開始は高温の影響で平年より1~2週間ほど早まっており、道北地区は8/11、十勝地区7/27~8/2、オホーツク地区はお盆前の開始予定です。高温により生育が早まれば収穫時期の調整が計画通りいかず、結果過熟になることで歩留まりの悪化につながる恐れあり注意が必要です。
たまねぎ
昨年に続き猛暑および旱魃の影響により、全体的に小玉傾向が見られ、収穫は大幅な減産となる見込みです。
ばれいしょ
他の作物と同様に生育が早く、平年よりも早い収穫開始が予想されています。原料につきまして本年も小玉傾向が予想されます。
南 瓜
開花は良好だったが6月以降高温が続き、特に大きな花が落ちる(花落ち現象)が発生。お盆過ぎの着果状態の確認により影響の有無を判断となります。例年とおり原料が集まりにくく、30%減の産地もあるようです。
< 関東 >
ほうれん草・小松菜
現在は枝豆等の夏野菜の収穫が進められており、収穫終了後には秋作の作付け準備に入る予定です。ただし、近年の高温傾向により、種まきの時期が年々遅れており、秋作出荷時期にも遅れが生じる可能性があります。
《 中国の野菜 》
< 山 東 省 >
今月青島地区の最低気温:23℃、最高気温:34℃、平均最低気温:25.7℃、平均最高気温:30.7℃。例年7月の平均温度は最低:22.68℃、最高:27.54℃でしたが、今月の平均温度は例年より高く、降水量は例年並みでした。
タマネギ
各社は貯蔵原料を使用しています。甘粛地区の原料は8月中下旬収穫開始、作柄は例年並みです。原料価格は先月に比べ上昇しています。
な す
山東省の収穫生産は続いています。作柄は例年並みです。
じゃがいも
山東省の原料収穫は終了しました。高温の影響で一部の原料が病気になった影響により、場所によって約10%減産する見込みです。
にんじん
山東省の夏原料の収穫は終了しました。作柄は例年並み。
ごぼう
山東省の越冬原料の収穫は継続中です。作柄は例年並み。原料価格は先月より上昇しています。
お く ら
山東省及び河北省におきまして収穫生産は続いています。作柄は例年並み。おくらの生育状況 おくらの圃場の様子
ピーマン
緑ピーマンは7月下旬収穫生産開始予定、作柄は例年並み。赤、黄ピーマンは8月上旬収穫生産開始予定、作柄は例年並みです。ピーマンの生育状況 ピーマンの圃場の様子 冬 瓜 :収穫生産は継続中です、作柄は例年並み。冬瓜の生育状況 冬瓜の圃場の様子
<江蘇省・浙江省・黒龍江省>
最高気39度、最低気温23度.降雨量は例年同期並みでした。
い ん げ ん
収穫、加工終了しました。原料価格も供給も安定しています。
えだまめ
浙江産:収穫加工が終了しました。高温の影響により40%の大幅減産となりました。
江蘇産:剥き枝豆を中心に生産を継続中です。生育自体は順調ですが、浙江産の減産の影響により、原料価格は例年同期比約20%の上昇になる見込みです。収穫は9月下旬まで続く予定です。
とうもろこし
生育順調、収穫、生産は8月になる見込み。
グリンピース
収穫、加工中です。降雨量はやや多めになっていますが、作柄の影響は少ないようです。
れ ん こ ん・水クワイ
栽培終了しました。
ブロッコリー
栽培開始しました。
《 諸外国の野菜 》
< ベルギー >
ポ テ ト
欧州では熱波に見舞われた地域もありますが、ベルギー及び周辺国では熱波の影響はなく、適度な降雨もあり順調に生育しています。8月中旬頃から生産開始予定です。
< ペルー >
アスパラガス
8月下旬から9月初旬にかけて2025-2nd クロップの生産開始予定です。人件費の高騰により価格上昇は避けられない状況です。
< エクアドル >
ブロッコリー
7月に入り以前と比べると降雨が減少し、日照時間も増加してきましたが時折気温の低い日が見られます。原料の安定供給には今しばらく気象動向を観察する必要があります。現状では抜港問題やアメリカの関税問題等による影響でスケジュールの乱れが生じ、入船遅延が発生しています。